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6. 矯 正 ~ 現在の治療法の欠点~

このページの内容


矯正専門医院は5年後を診ていない

矯正治療を考えている患者さんの御質問は、費用を除くと


(1)短期間で治るか
(2)歯を抜かないで(非抜歯)治療できるか
(3)裏側の装置(表から見えない)でできるか
(4)矯正専門医や学会の認定医がやはり良いのか・・・・などです。


治療内容や治療結果も重要ですが、せっかく費用と時間をかけるのですから、治療終了時の状態がその後も維持していくのかが最重要と思います。
足首などのバランスが考慮されていなければ、実は維持できません。


矯正歯科では終了後2年ぐらい保定装置(取り外しの固定装置)の使用を義務づけていますが、その1年後つまり終了後3年の咬合を診る機会が殆どありません。(その後の歯科治療は一般歯科へ行き矯正歯科には行かない為)。


“著名な米国矯正医の講演スライド''より

患者さんの方は多少悪く戻っても、治療前と比べれば歯並びは並んでいるので、たいてい問題視はされませんが、現実には歯のダメージが必ず始まっています(症例参照ください)。
何故ならば矯正前の歯並びはアゴバランス (つまり足首などのバランス)に合せて出来たものであり、歯並びや咬合を良くしても足首のバランスは変わらないからです
ページの後姿を参照して下さい)。

咬合で体のバランスが変化したりもしますが、基本的には一時期だけで、あるいは体の今までと違う箇所が代わりに負担を受けていき、そして咬合も次第に以前の負担側へ歯が弱く(まず動揺)なっていきます

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矯正治療後の典型的な後戻り

大阪の有名な矯正医の治療です。
(B・C)の治療後の咬合は流石と思われますが、3年後には(D)のように歯並びの乱れが出てきています。矯正医は必ず、保定装置をしっかり使ってくれなかったからだと言います。
(D)の写真もアゴや上顎骨は右が低く撮影されていますが、頭蓋骨に合せて撮影すると実際は(E)の状態のアゴバランス位置だと判ります。
実は終了時(B・C)から既にアゴ位置は頭蓋骨の真下ではないのです(もちろん治療前の(A)の時から)。右が低く右前が強く当たるアゴバランスが進行しているので、上顎骨の変形は進行し(B→E)、 32| は強く当たるので隙間が開いてきて(F)、歯肉の色でも判るように歯は動揺し歯槽膿漏化しています。
 32| は、だから内側に押れたのです(D)。(参考:アゴバランスを両側奥歯が強く当たるようにしたら、 32|32|も上顎の骨形態も改善していきます)

(A)治療前正面

(B)治療終了時正面


(C)治療終了時右側

(D)治療3年後


(E)アゴバランスを診ると

(F)治療3年後右側

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当院でも以前は同じでした

治療前(G・H・I)と治療後(J・K・L)を比較すると、咬合の技術的には不備はありません。
(M~R)が4年後です、全然咬んでいません(Q)。
歯科の技術で、その咬合がアゴバランスを維持できるならば、あり得ない悪化です。
大阪の症例と同じで、(H)も(K)も歯だけの撮影では真っすぐに見えますが、頭蓋骨に対してアゴバランス は右が低い状態だったのです(少し傾けて見ると判ります、(H)の 32||23 の歯並び差は右低ゆえに右側が狭いからです)。
さらに右低が進行してきているのに対し(P)、スリ減り運動を行っています。
(M)の 3| 3| の頭のスリ減った形がピッタリ合う位置までアゴ運動させているから、(J)の3|が4年間で(M)の3|の形になっているのです。


(R)の歯並び悪化は 43|が内側へ 3| に押されて出来たのが判りますし、結果 2|は治療前には後に倒れていたのに(G・H)、逆に前に出てきています。
歯科界では矯正の後戻りは元の位置へ戻ろうとすると言われていますが、間違いだと判ります。
歯の悪化は矯正も矯正以外も、アゴ運動で無理がかかる場所に、その力によって起こされた悪化しかないのです。

(G)治療前

(H)顔中央予想腺

(I)


(J)治療終了時

(K)顔中央予想腺

(L)


(M)4年後

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(N)

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(O)

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(P)

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(Q)

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(R)

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前歯が咬まなくなったのは、上顎骨の変形がアゴバランスの進行に間に合わない(N)ことと、舌骨(ページの図A)も右へ低く引っ張られているために(P)、就寝時に口を軽く開けた呼吸になり、唾液の嚥下運動は開いた歯と歯の間へ舌をうっすらと挟むようになったからです。

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顎変形症も早めにアゴバランスを戻して防ぐ

前歯の反対咬合(受け口)を治療して治しても、永久歯が揃うと反対咬合が再発する場合が多いのは広く論じられていますが、これはアゴバランスが前方へ進行しているわけです。
同じように(S・T)から数年で(U・V)のように右側へ進行していけば顎変形症という病名をつけられるだけなのです。

(S)

(T)


(U)

(V)


(W)

(X)

参照:丸善株式会社 相磯貞和訳
『ネッター解剖学図譜第2版』より



現在でも歯科界が、(X)のような筋肉の繋がりがあるのに、(U・W)のような筋肉距離左右差をなぜ診ようとしないのか不思議です。
(T)の時から、左奥が強く咬めるような足首への重心変化を与えれば顎変形にはなりません
※アゴの前後改善に関してはページをご覧下さい。

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乳児・幼児から歯並びの問題は始まっている

ご覧のように乳児の頃から(Y)、あるいは前歯だけ永久歯の頃から(Z)、これから出てくる永久歯の歯並びは位置を制限されています
すべて右前が強く当たるアゴバランスに合せた故の骨格変形の結果です。
成人後、(Z')のように 2| 1本が反対の咬合の方は大勢いらっしゃいます。同部がよく虫歯・歯槽膿漏になったり、そして治療後にアゴを止めていた要素がなくなるので顎関節症を発症したりします。
(Z)の右前バランスが進行しながら歯並びが揃ったら、(Z”)のようになります。
この頃からアゴバランス右前の問題があるのです。
3才児健診などは虫歯ではなく、アゴバランスを診なければ意味がないと考えます。

(Y)

(Z)


(Z ')

(Z '')


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矯正治療による他部の問題発生

(C)はH13年の週刊朝日の記事です。 いわゆる顎関節症の症状や、吐き気、めまい、甲状腺の障害などが書かれています。
(A)と(D)は矯正治療前の歯並びです、咬合はアゴバランスが右前故の結果です。
治療中に歯並びだけを変化させても、上に対して右前へのアゴバランスは変わっていないので余計ネジレたアゴ位置になったり(A→B)、歯並びを装置で押えてアゴの位置を無理やり奥へやろうとしても右低の左右差は変わっていないので(D→E)アゴ関節は新たな圧迫力を受けたりして、問題が発生するのです。

(A)

(B)


(D)

(E)


(C)

(F)



(F)図において、舌骨が下に押されれば甲状腺が負担を受けてもおかしくありません。やはりアゴバランスを回復させて、左奥歯が強く当たるような状態がきてから矯正治療なのです。

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治療終了後は左奥が当たるアゴバランスに、当然・非抜歯

3人共、治療前はやはり右前へのアゴバランスです。
頭蓋骨の真下へのアゴ位置変化に合せて治療しました。
アゴ位置が正常なのですから、当然すべて非抜歯治療になります。
上顎の骨形態もアゴ位置に合せて改善します。(鼻骨も良化します)
最終的にやはり左奥が強く咬めるアゴバランスが、将来の悪化もない条件になります。

A 治療前

A 治療後



B 治療前

B 治療後



C 治療前

C 治療後



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